「ワーホリって何歳まで大丈夫なの?」
「30歳の誕生日過ぎたから、もう海外生活は無理かな…」
色々な国の人と色々な国で長期間生活できるワーキングホリデーですが、年齢制限があるのは知っていますか?
ワーキングホリデーの多くの国では、18〜30歳の年齢制限があります。
しかし、30歳の誕生日を迎えた人でも、まだ長期海外生活のチャンスがあるんです!
今回は、ワーキングホリデーの年齢制限や30歳以上の人が、各国で長期滞在する方法を解説します。
1実はワーキングホリデーには年齢制限が!?
現在日本とワーキングホリデーの協定を結んでいる国は、世界中に26ヵ国。
ワーキングホリデーで人気の国は、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなどです。
そして、近年ではスウェーデン、エストニア、リトアニア、オランダなど、さらに多くの国に渡航できるようになっています。
そんなワーキングホリデービザを取得するには年齢制限があり、多くの国で18〜30歳までとなっています。
国によって条件が違うので、次の章でもう少し詳しく解説しますね。
ワーキングホリデーは18歳30歳まで可能
前章で、多くの国でのワーキングホリデービザは18〜30歳まで可能と解説しました。
しかし、厳密に言うと、30歳の間は申請が可能なので、31歳の誕生日を迎えるまでが実際の年齢制限です。
もちろん、30歳でワーキングホリデービザを取得した人であれば、31歳になっても取得したビザで渡航できます。
ただし、この年齢制限は国によって変わります。
たとえば、シンガポールは25歳、アイスランドは26歳、フランスは29歳までなど。
さらに、ビザの発給条件なども国によって違います。
たとえばイギリスは年間1,000人限定、カナダは6,500人限定など。
気になる国のワーキングホリデービザの条件は、必ず確認してくださいね。
また、ワーキングホリデーについて詳しく知りたい人はこちらの記事が参考になりますよ。
オーストラリアでは35歳まで可能にする案が検討されたが、白紙に
ワーキングホリデーの人気国であるオーストラリア。
実は以前、年齢制限が30歳から35歳に引き上げられるという話があったんです。
ただし、結果的に現状は年齢制限30歳のままとなっています。
それでは、なぜ年齢制限引き上げの話が出たのかを解説していきますね。
2016年後半、オーストラリア政府はワーキングホリデーの人への所得税引き上げを検討していると発表。
しかし、オーストラリアの一部産業では、ワーキングホリデーの労働者はとても重要な働き手です。
そのため、ワーキングホリデーの人の数が減ることを懸念する声が上がったんです。
そして、増税は結局延期になりましたが、2017年にワーキングホリデー制度の更新されると発表されました。
更新内容の一部は以下の通りです。
- 対象年齢を35歳に引き上げる
- 同一雇用主のもとの就労期間を半年から1年へ拡張
- 年間AU$18,200以下の所得税は無税だったが、$37,000以下の収入に対しての税率19%を適用
- 申請費用$440から$390へ値下げ
上記のアナウンスがあったため、日本の留学会社などが情報を配信し、年齢制限が引き上げられることが広がりました。
しかし、結局年齢制限は30歳のままで引き上げられることはありませんでした。
ちなみに、上記内容を現状と比較すると、以下の通りになります。
- 対象年齢は30歳まで
- 農業など条件を満たせば同一雇用主のもとで1年就労可
- $37,000以下の収入に対して税率15%
- 申請費用はAU$485
上記は2020年11月現在のビザの条件です。
条件は随時変更されるので、最新の情報はオーストラリア移民局の公式サイトを確認しましょう。
ただ、今後年齢制限が上がる可能性はゼロではありません。
実際に、2019年にカナダ、フランス、アイルランドに対して年齢制限が35歳まで引き上げ済です。
今後、35歳までのワーキングホリデーが実現すれば、多くの人にとって嬉しいニュースになりますね。
31歳になる前にビザの申請さえしていれば、ワーホリ時31歳でも可能
先ほど解説した通り、ワーキングホリデービザの申請は、31歳の誕生日を迎えるまでならOK。
ビザさえ発給されれば、31歳での渡航も問題ありません。
ただし、国によっては発給から渡航までに期限があるところも。
たとえばカナダ・ニュージーランド・オーストラリアは発給後1年以内など。
期限を過ぎてしまえば、せっかくのビザが無駄になってしまうので、気をつけてくださいね。
2もし31歳以上の方が海外で働くにはどうしたら良い?
31歳の誕生日をすでに迎えてしまった…と言う人でも、海外生活のチャンスはあります。
学生ビザで就労が許可されている国もあるので、ワーホリのように働きながら生活費を稼ぐこともできますよ!
ワーキングホリデーの費用について気になる人は、こちらの記事をチェックしてくださいね。
ここからは31歳以上の人が各国で長期滞在する方法の解説です。
ぜひ参考にしてくださいね。
学生ビザで働くことができる「オーストラリア」
オーストラリアでは、3ヶ月以上の就学で学生ビザを取得可能です。
その場合、2週間で40時間までの就労が許可されています。
ただし、一定の出席率を保こと、認定の学校で週25時間以上の就学をすることなどの条件があります。
あくまでも学業が主体だということを、守ってくださいね。
テンポラリースキルショーテージビザ
また、オーストラリアではテンポラリースキルショーテージビザというビザでも就労が可能です。
取得にはスポンサーが必要になりますが、興味のある人は細かい条件などを確認してみましょう。
留学しながら就労ビザを獲得できる「カナダ」
世界的に有名な観光地が多いカナダでも、勉強をしながら就労できるビザが取得可能です。
ここでは、カナダで就労できるビザをご紹介します。
Co-op(コープ)ビザ
カナダの学校に通学する場合に取得可能です。
ただし、就労できる会社は、就学に関係のある職種になります。
また、働くことができるのは、就学期間内のみとなっているので注意してくださいね。
卒業後の就労許可(PGWP)
PGWPとは、Post Graduation Work Permitの頭文字です。
カナダで認定されている大学に8ヶ月以上通学することで、卒業をしてから就労が許可です。
就労できる期間は就学期間によって変わり、就学が8ヶ月〜2年の場合は、通学期間と同じ期間、2年以上の場合、3年認められます。
学びながら働くことができる「イギリス」
イギリスのワーキングホリデーは、毎年の定員が1,000名のみの上、抽選のため、ワーキングホリデーの難易度が高いです。
ワーキングホリデーで諦めている人は、学生ビザなどで滞在するのも一つの手段ですよ。
一般学生ビザ(Tier4ビザ)
大学に通学しながら就労が許可されています。
ただし、一定の語学スキルの証明が必要になるなど、条件が必要です。
短期就労(Tier5)ビザ
Tier4のビザの期間内にインターンシップ先が決まれば、Tier5に切り替え可能です。
滞在期間は最大12ヶ月または24ヶ月で、インターンシップの長さなどによって変わります。
働く選択肢が豊富な「ニュージーランド」
南半球のニュージーランドは、同じく南半球のオーストラリアと共に人気の協定国の一つ。
滞在する選択肢は多く、学生ビザだけでなく、日本人ならではのビザもあります。
ジャパニーズ・インタープリターワークビザ(Japanese Interpreters Work Visa)
観光業界に限定されますが、英語と日本語ができる人に発給されるビザです。
滞在期間は最長3年。申請時には、英語レベルの証明や雇用証明が必要になります。
観光業界に興味がある人は、ぜひ詳細を確認してくださいね。
→Japanese Interpreters Work Visaの詳細はこちら
特定就労促進制度(Silver Fern Policies)
専門のスキルが必要になりますが、渡航後9ヶ月間、現地で就職先を探すことが許可されているビザです。
9ヶ月間の間に就職先が見つかると、就労ビザへ切り替えできます。
また、対象年齢は20〜35歳までとなっています。
留学生ビザ
ニュージーランドは学生ビザも就労が許可されています。
最大週20時間働くことが可能ですよ。
ただし、学生ビザのため、あくまでも学業が中心になります。
外国人が就労ビザを取得しやすい「フランス」
モンサンミッシェル、ベルサイユ宮殿など、素敵な観光地が多いフランス。
学生ビザなどを活用して、長期滞在する可能性を広げることも可能です。
研修生ビザを利用する
大学生のためのインターンシップに参加したり、フランス国外で働く社会人の研修生として働いたりして滞在可能です。
学生の場合は3ヶ月以上の滞在、社会人の場合は3ヶ月以上、12ヶ月以内の就労が許可されています。
就労ビザを活用する
フランスの企業と3ヶ月以上の雇用契約を結んだり、日本からフランスへ3ヶ月以上の出向をする場合、滞在可能です。
申請するには、雇用主からフランスの移民局などへ手続きが必要です。
学生ビザでも働くことが可能
パートタイムのみですが、学生ビザでも就労可能です。
また、労働時間は、3ヶ月以上の学生ビザで年964時間まで可能となっています。
フランスのビザに興味がある人は、フランス政府公式サイトを確認しましょう。
独自制度が豊富な「ドイツ」
ドイツで働くには、滞在許可に加えて労働許可をとる必要があります。
両方揃わないと働くことができないので、要注意。
ドイツの職業訓練制度を使うのも手
本格的にドイツで働きたい人は、ドイツの職業訓練制度を利用するのも手段のうちです。
これは、専門学校に通いながら働き、技術を身につけるものになります。
ドイツの大学を卒業して求職活動を行うのもグッド
ドイツの大学を卒業したり、大学卒業と同等の資格がある場合、最大6ヶ月間求職活動が許可されます。
ドイツのビザに興味がある人は、ドイツ政府公式サイトを確認してくださいね。
台湾ならノービザで滞在できる30日以内に就労ビザを申請するのもグッド
親日国で知られる台湾は、日本人なら90日までビザなしで滞在できます。
ビザがなければ就労できませんが、3ヶ月の間に仕事を探し、就労許可が降りれば働くことも可能。
また、1年以上の大学に留学する場合は、アルバイトが認められています。
実は韓国でも働ける?
週学期間が半年以上のD-4というビザであれば、働いてOKです。
また、韓国の就労ビザは仕事のタイプによって分かれていて、韓国内企業の駐在活動や日本語講師などの特定活動などがあります。
アメリカではワーキングホリデーはできないが、働くことは可能
ワーキングホリデーの協定国でないアメリカでも、働きながら滞在することは可能です。
アメリカでは学生ビザで働く事が認められている
学生ビザであるF-1では、基本的に働くことはできません。
ただし、1年以上在籍している大学のキャンパス内の売店やカフェなどであれば、働くことが可能です。
また、アメリカにはOPT(Optical Practical Training)という制度があります。
先ほど解説した通り、アメリカの学生ビザではキャンパス内でのみ働くことが可能です。
しかし、OPTを受講中であれば、専攻に関連性のある職種に限り、キャンパス外での就労が許可されます。
アメリカには他にも働くことが許可されている、専門職向けのビザ、季節労働のためのビザなどがあります。
アメリカでの就労に興味がある人は、アメリカ移民局公式サイトを確認してみてください。
4なぜワーキングホリデーには年齢制限があるの?
これまで、ワーキングホリデーには年齢制限があると解説しましたが、年齢制限の理由はワーホリそのものの目的にあります。
ワーキングホリデーの目的とは、二国間の青年がお互いの文化を理解し合うためのものです。
お互いの文化を理解できるように、学校へ通うこと、観光することだけでなく、働くことも許可されているんですね。
また、ワーキングホリデーの対象年齢が18歳以上なのは、世界的に18歳以上が成人とされる国が多いことが挙げられます。
18歳以上が成人の国は、カナダ、アメリカ、中国、フランスなど。
ワーホリそのものの目的が青年を対象にしたものなので、年齢制限があるんです。
5ワーホリは年齢制限がある貴重なビザ
今回解説した通り、ワーキングホリデービザは、18〜30歳までと年齢が限られています。
すでに31歳の誕生日を迎えてしまった人は、諦めずに学生ビザや就労ビザに挑戦してくださいね。
しかし、まだ31歳の誕生日を迎えていない人は、ワーホリビザで渡航することをおすすめします。
観光や学生だけでなく、就労までできる長期滞在可能なビザは、数少ないです。
貴重なビザが使えるうちに申請して、思い切って海外へ飛び込みましょう。